保坂和志&湯浅学トーク




      


タイトル:失われる情景を見て聴き書く


出演:保坂和志(小説家)×湯浅学(音楽評論家)


進行 : 松村正人 (雑誌『ele-king』編集長)



日時:12月8日(日) 15:00〜16:30 


会場 : 世田谷区文化生活情報センター 生活工房・ワークショップルームB




  感想文: カモン ローズ ヴィクトリー






会場が25年間住んでいる世田谷だからか、相手が同学年の湯浅さんだからか、きょうの保坂さんは、なんかえー感じやったなー、散々話したあげく、最後に「三茶って世田谷?」「へぇー、そうなんだー」って(笑)





【はじめに】

やはり近著が話題になって、湯浅さんの『ボブ・ディラン』と保坂さんの『未明の闘争』、なぜボブ・ディランは60歳、70歳を超えても現役だと感じられるのか?



湯浅氏曰く、

彼は生きている亡霊、ただ浮遊しているのではなくて、土地と歴史を背負っているスピリット、精霊





それって限りなく死者に近い。




【土地と人】

保坂さんが最近読んでいるというホーソーンから展開した話、メルヴィルアメリカンゴシック、ブルーベルベット、南部、ニューオリンズ小島信夫、未明の闘争、このあたりの話は興味深かった。ちなみにホーソーン短編集の「ウェイクフィールド」という作品はオススメだそうだ。



【未明の闘争】

シーバス、夕暮れ、空、ターナー、風景、色味、徹底的に視覚化、保坂さんは、羽根木公園で毎日夕暮れを見ていたそうだ。保坂氏曰く、


  夕暮れは夕方にしか見れない


   深い!






そういえば、このまえ黒沢清さんが、「最近の学生なんかゴダールTSUTAYAで借りてきて1週間で全部見ましたとか平気で言うからね」って言ってた(汗)。




【音楽】

保坂さんが、「小学生のとき初めてハーモニカを渡されて、「好きなように吹いていい」って先生に初めだけ言われて、ブーブービービー吹いた時のことはよーく覚えているけど、その後のことは覚えてない」、「授業は音楽をつまらなくしている。国語も算数も」って。湯浅さんが、「音楽=スキルアップっていうのがすり込まれているからだろうね」って。






そうだよなー、ホントつまんねーよな、音楽の授業ってさ、ボブ・ディランとか、ロックとか、そういうのが全く抜け落ちてるよなー、でも、小学生がボブ・ディラン聞いて感動するのか?って問題もあるよなー、この前、同僚とカラオケ言ったけど、カラオケってやっぱみんな知ってる歌を歌わないといけないっていう暗黙の了解があって、そうじゃないと盛り上がれないっていうかさー、ジミヘンとかも音楽の授業ではありえねーよなー、ま、ああいうのは教えられないってことかー




【世田谷】

保坂さんは87年から世田谷に住んでいるそうだ。保坂氏曰く、


なんで世田谷美術館の帰りってバス来ないんだろうね。アクセス悪いよ!


   確かに!






『この人の閾』に所収されている「東京画」という名作があるのだけど、あれも世田谷の話で、京王線代田橋駅から少しいったところの商店街の話。バブル開発に取り残されたところ。世田谷ってけっこう取り残されたところが多い。


柴崎友香さんも『わたしがいなかった街で』で若林付近のことを書いていて、あれも今日のトークで出てきたコジマの裏のあたりだったような気がする、あそこも取り残された感あるよなー


保坂さんの『カンバセーション・ピース』のあのなんかむかしの田舎っぽい時間の流れも、やっぱり世田谷だからあり得る話じゃないかって思ったよ。


えーでも、カンバセイション・ピースっていつだったっけ? ベイスターズにローズがいた頃だから、えーと、えーと、えーと


シャンシャンシャン! ヘイッ! シャンシャンシャン! ヘイッ! シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン!  ヘイッ!



シャンシャンシャン! ヘイッ! シャンシャンシャン! ヘイッ! シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン!  ヘイッ!



シャンシャンシャン! ヘイッ! シャンシャンシャン! ヘイッ! シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン!  ヘイッ!



ヘイッ! ヘイッ!



カモン ローズ ヴィクトリー ♪


ハッスル ボービー ゴゴーッゴーッ ♪






   
   (参考)1998年優勝当時の横浜ベイスターズ



※なお、『カンバセイション・ピース』では、優勝から数年が経ち、森監督の就任とローズの引退が噂されている。



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