小説

村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』

《感想》春樹的建築 村上春樹の新刊『色彩を持たない多崎ながれと、彼の巡礼の年』を読む。今回の主人公は建築屋さん! とは言っても筋肉ムキムキのガテン系という訳ではなく、工科大学を卒業し、鉄道会社に勤め、駅の設計をやっているという人。おそらく春…

東直子『薬屋のタバサ』

先日、連投ツイートした東直子さんの小説『薬屋のタバサ』の感想をまとめました。お楽しみください☆ ↓↓↓↓↓ 【夏休み・読書】 小説、東直子『薬屋のタバサ』を読了。文体も世界観もあまり味わったことのない感触。 《1》【薬屋のタバサ】 タバサという謎の人…

保坂葉『僕らの声の届かない場所』

■ 創英社さんが本を届けてくださいました! ■ 保坂葉『僕らの声の届かない場所』 ■ 創英社さんは演劇界で活躍する人びとの作品の書籍化に力を入れていて、劇作家の保坂葉さんもそのひとり。 ■ 実は、以前ゲラを読ませてもらったのです。はやく本になったらい…

阿部和重『ピストルズ』

阿部和重『ピストルズ』講談社 (3月25日発売) ■ プルーフ版を読了。p.598,2行目 Yが横向いてるよ。 ■ さて。村上春樹『1Q84』→東浩紀『クォンタム・ファミリーズ』→阿部和重『ピストルズ』という読書ルートを取ったのは、偶然だけど、念を押して言っておく…

《佐々木敦×前田司郎トークセッション》

芥川賞落選間違いなしの面白さ!!!!! あの前田司郎が去る1月22日新宿(ジュンク堂)にやってきました。手抜きと紙一重のダラダラ感を描ける希有な才能の持ち主で、というか持っているのではなく前田さんそのものがそういう人で、各賞総ナメ(舐めている…