《佐々木敦×前田司郎トークセッション》
芥川賞落選間違いなしの面白さ!!!!!
あの前田司郎が去る1月22日新宿(ジュンク堂)にやってきました。手抜きと紙一重のダラダラ感を描ける希有な才能の持ち主で、というか持っているのではなく前田さんそのものがそういう人で、各賞総ナメ(舐めている!)の実力者です。前田さんに帯を依頼されたら書いてやります。「芥川賞落選間違いなしの面白さ!!!!!」。依頼されませんけど。
五反田〜有楽町〜八重洲ブックセンターがホームの前田さんにとって新宿はアウェイなのですが、結構リラックスして色々と話してくださいました。うれしかったなぁ。NHKのトップランナーで放映したいような充実のトークでした。一部「ピー」が入りますけど。
実は対談者の佐々木敦さんが数日前から酷い風邪で、当日も声がいつもと違う感じで心配していたのですが、通常1〜1.5時間のトークをお願いするのですが、早々にと思ったのですが、2.5時間フルに話してもらいました。「風邪なのにすみませんでした。」「えっ? まだ話せますよ。でも閉店時間だから」。
トークの内容については当日会場に来てくださった方のみぞ知ることですが、なんらかの形で皆様にもお伝えできるようになるのではないかと思います。気長にお待ちください。
ここでは内容とは関係ない自慢話を1つだけ!
佐々木さんの事務所の人に「さかねさん、前田さんとそっくりですね。兄弟みたいですよ」って言われました。ちょっとうれしかった。
それで、そのとき思ったですが、前田さん77年生まれだから、75年生まれの私から見たら弟なのです。
いや、やっぱりうれしくないです。あんな弟いたら困ります。こちらのペースが狂います(ハイバイの岩井さんも前田さんと一緒に公演やるときは台本を書くペースが乱れて困るそうです)。
前田さんは天才肌の人で、今まで働いたことがなく(ちょっとだけカラオケボックスでバイトしたことがあるらしい)、ただ演劇やって、ただ戯曲書いて、ただ小説書いて、ほんとそれで30歳まで来た人です。しかも前田さんはすごいペースで作品を発表していて、「大変じゃない?」って佐々木さんに聞かれたら、「労働ってやつは全くダメなのだけど、書くのは大丈夫なんです」って。ま、少しはプレッシャーあるみたいですけど。
もし私にこういう弟がいたら、私はごく普通に働いていたことでしょう。ゴッホ兄弟に例えれば、私はテオになりきります。労働に徹します。「こいつには勝てない」って。
でも幸か不幸か現実的には私には前田さんのような弟はおりません。むしろ一家のなかでは一番下の私がどうも前田さんのような役回りなのです。誰に求められた訳でもないですけど。
前田さんに比べたらまだまだですが、私も「本を読んだり、書いたりすること」には苦痛は感じません。もちろん、スタイルが違うので書くのがすごく遅いという難点はあるのですが、前田さんの感覚に近づきつつあるように思います。
舞台とはまた違った前田さんを肌で感じることができて、いい刺激になりました。
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