三条会『ロミオとジュリエット』
《第1版》(2009年2月19日)
タイトル: 『ロミオとジュリエット』
原作: W・シェイクスピア
演出: 関美能留
■■出演
[三条会]
橋口久男 榊原毅 大川潤子 立崎真紀子 中村岳人 渡辺友一郎
[ク・ナウカ]
牧野隆二 寺内亜矢子
■■スタッフ
舞台美術:石原敬
照明:岩城保
宣伝美術:京
制作:久我晴子
■■日程・場所
2009年2月18日(水)〜 2月22日(日)
■■チケット販売
《感想》
携帯電話の電源はお切りください。
愛の電源はそのままで。
愛を電気エネルギーと捉えているところが流石だと思う。
さて。少し余裕を持って早めに客席についたところ、後ろに座った高校生らしき女の子が「今日は学校で聖書のどこどこを読んだけど、さっぱり分からなかったわ。聖書が分かればシェイクスピアとか、あとメルヴィルなんかも分かるって言われているのに残念だわ。」と母親に話しだした。また他のところからも「『現代思想の冒険』今度読んでみようと思うの」と言った声が聞こえてきた。三条会以前に三条会を観に来るお客さんが好きになった。
さてさて。肝心の作品について。まず舞台のセットを見てびっくり。それから出演者がぞろぞろ出てきてこれまたびっくり。それから音楽にびっくり(ま、たしかに昔話だけどさ)。それからダンスにびっくり。それから、くどい! 要するに全てにびっくり!!!
全てが予測不可能、想定外。でも話を変えてしまっている訳ではない。ちゃんと話は「ロミオとジュリエット」なのだ。確かに音楽から察するとまったく脈絡なくデタラメに創っている訳でもなさそうだ。ただ、それでも、あまり相互の関係を意識する必要はないように思う。
とにかく目の前で演じられている作品、そのものを観よう!この感覚がすごく新鮮だったし、今回限りではなくまた三条会を観たいと思った。次回は、今日のような新鮮さは薄れるかもしれないけれど、こういう見方を年に何回かしないと、眼が変な方向にビョ〜ンと引っ張られておかしくなってしまいそうだから、それを矯正するためにもやっぱりまた観たいと思う。
個人的には、大川潤子さんがやった一人二役のシーンに感動した。今回は全ての人が一人二役をやっているのだけど、かなり無理のある設定で、観ていても明らかに無理があるのだけど、大川さんのシーンは無理があるにもかかわらずちゃんと見えた。プロを観た!
さてさてさて。昨晩のナカフラに続き、二夜連続でシェイクスピアを観た訳だ。観劇デビューが遅れた私であるが、そんな私にもついに訪れたようだ。かのシェイクスピアの季節が!!!
とりあえず、はっきり分かったのがシェイクスピアは原作を読んでから観劇しても十分に楽しめるということだ。次回は、東京デスロック『リア王』! 原作を読んでから挑もう!!
いざリア王!!!
※ photo by montrez moi les photos
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